数少ない熱血のガンダム!拳で語る場面が多い機動武闘伝Gガンダム

ガンダム作品の中で、熱血要素が色濃く出ているものと言えば、機動武闘伝Gガンダムでしょう。

機動武闘伝Gガンダムの作品内容を簡単に説明すると、デビルガンダム、そして、デビルガンダムに抗わないといけない主人公ドモン・カッシュの、苦悶ともとれるような激闘をまとめた作品です。他のガンダム作品との大きな違いは、機動武闘伝Gガンダムというタイトルのとおり、ガンダムパイロットではなく、ガンダムファイターが出てくるところでしょう。

機動武闘伝Gガンダムの世界では、代理戦争のような形でガンダムファイトが地球内で行われます。主人公であるドモン・カッシュは、レイン・ミカムラの助力もあり、ガンダムファイトを好調に勝ち進めていきます。ですが、ドモン・カッシュの師匠であるマスター・アジア、謎の覆面を被る忍者、そして、デビルガンダムの勢力により、戦いがさらに激化していくようになります。

最初は、マスター・アジアとの戦闘を通じて、ドモン・カッシュは戦闘だけでなく、武闘家として成長していくのですが、物語が進むに連れてマスター・アジアとの関係が悪化していきます。機動武闘伝Gガンダムに登場するドモン・カッシュは、今までのガンダム作品と比較して、少年というより大人に近いデザインで描かれているため、どこか無骨な雰囲気もあるのですが、マスター・アジアを頼りにする一方、依存している一面が見られる子どもっぽいキャラクターです。

しかし、味方、師匠から活を入れられることで、なぜ自分はガンダムファイターとして戦っているのか、また、戦ってくれている相手に対する礼儀など、精神面も強化されていく内容になっています。機動武闘伝Gガンダムの面白いところは、お約束と言われている展開を外さないところでしょう。

主人公は覚醒するごとに新必殺技を放ち、そして、敵を1体、また1体と倒し続けるのです。

これだけでも十二分に面白いのですが、機動武闘伝Gガンダムに出てくる機体は、拳を用いて戦うことが多いため、格闘戦を見ることができる稀有な作品となっています。主人公であるドモン・カッシュが乗る機体も、拳を駆使して戦う設計となっているため、拳を握って殴るだけでなく、敵を掴んで必殺技を放つシーンまで出てきます。

長くガンダム作品を見てきた人ほど、このようなシーンで唖然となるかもしれません。また、このように普通では見られないシーンが多いのですが、主人公たちの熱血により、このようなことに疑問を感じるのは最初だけとなります。

物語が進むに連れて、デビルガンダム、そしてデビルガンダムに組み込まれているパイロット、シャッフル同盟の存在が明らかになっていきます。それだけでなく、機動武闘伝Gガンダムの代名詞とも言える必殺技も出てきますので、最初から最後まで熱い展開が続くところも魅力的でしょう。

そして、なぜマスター・アジアとデビルガンダムがつながっていたのか、このようなことも明らかになっていき、ドモン・カッシュは、マスター・アジアでありシャッフル同盟の意思を継ぐシーンも出てきます。今まで実力を認めあっていた強者たちも、シャッフル同盟を受け継ぐようになり、本格的に1つの団体として動くようになってからは、手に汗握るようなシーンが長く続くのです。