ニュータイプと強化人間!似ているようで違っているところが多い

ガンダム世界に登場するニュータイプ、オールドタイプですが、実は、他にも強化人間という人間も出てきます。

ニュータイプは、人類が宇宙に出るようになってから誕生した、新人類であり、オールドタイプから進化した人物として描かれています。では、強化人間はなんなのかというと、無理矢理ニュータイプに近づけた人物のことを、ガンダム世界では強化人間と言うのです。

補足となりますが、ファーストガンダム時点で多くの強化人間が登場するわけではありません。アニメのガンダムを見ると良くわかりますが、ファーストガンダムでは、ニュータイプとして目覚めたアムロ・レイ、シャア・アズナブル、ララァ・スンが中心となって、ニュータイプ同士の交流、戦闘などが描かれるようになっています。

では、強化人間はどの辺りから良く出てくるようになったのかというと、それはΖガンダムというガンダム作品からです。

Ζガンダムでは、フォウ・ムラサメ、ロザミア・バダムといった強化人間が出てきます。といっても、強化人間らしさというのは会話の異常さ、そして戦闘中の異常行動以外では、ほぼ確認できない内容となっているため、オールドタイプとの違いは、強化人間になるための手術であり、強化などを受けているかどうかしか存在しません。

サイボーグ手術のようなものを受けた人物でもないため、強化人間は、オールドタイプのように普通の格好、見た目をしていることが多いです。ですが、いきなりぶつぶつと独り言を言うようになったり、幼稚な言葉を並べ立てることが多くなったり、戦闘行為に対して極度のストレスを感じることがあるのです。

ニュータイプと比較するとわかりやすいのですが、ニュータイプは戦争をストレス無く行っているシーンが目立ちます。極度の緊張を感じていても、取り乱すシーンが少なかったり、自分の手足のようにMS(モビルスーツ)を動かし、多大な戦火をあげるものも少なくありません。

実際に、このような違いも存在しますので、Ζガンダム、ZZガンダムでは強化人間のことを嫌っている人物もいれば、さらなる強化を施す必要があるとして、そのことを徹底的に進めようと画策する人物も出てきます。この辺りで比較を行うと、ニュータイプには人権があり、強化人間には人権が無いという一面を窺い知ることができるのです。

その他の違いも探っていくと、Ζガンダムに登場するフォウ・ムラサメ、ロザミア・バダムらは、Ζガンダムの主人公カミーユ・ビダンに惚れている、もしくは、好意を寄せているシーンが多く見受けられます。

精神的に不安定なのか、誰かを求めてしまうシーンが多かったり、自分のことを訴えることが多いシーンが目立ち、また、特定の人物に対して気を許すことが多いという特徴があるのです。ニュータイプの場合は、多くの敵意を把握して混乱する、もしくは恐怖に呑まれてしまうシーンも出てきますが、ほぼすべてのニュータイプパイロットは、このような状況を精神力で乗り切っていることが多いです。

補足となりますが、精神的な面でニュータイプ、強化人間を比較すると、ニュータイプは作中で成長することが多く、他のガンダム作品でも同様の表現が目立つところに違いがあります。しかし強化人間は、作中で成長することが少ないだけでなく、辛い実験の影響で人格、精神に異常をきたす人物が多くなっていきます。