ファーストガンダムの魅力を端的にまとめると、以下のような魅力が詰まっている作品として評価することができます。
まず、人間ドラマが存在するロボットアニメです。これは、間違っても主人公側のみの人間ドラマという意味ではなく、ファーストガンダムの場合は、地球連邦軍、ジオン軍の両方で人間ドラマを見ることができます。
例えば、作中に良く搭乗するキャラクターでは、地球連邦軍のアムロ・レイ、ジオン軍のシャア・アズナブルといった人物達が、いつまで経っても忘れられないという人もおられるでしょう。
実際に、ガンダム全体の人気でもアムロ・レイ、シャア・アズナブルの人気は今でも高いのです。ガンダムは、40周年を誇るロングセラー作品の1つなのですが、それでも、最新のガンダム作品よりファーストガンダムのほうが良いと、そのように感じている人達が多くいるのです。
なぜ、これほどの人気を有しているのかというと、アムロ・レイは天才肌、シャア・アズナブルは努力の人だからです。アムロ・レイは、徐々にニュータイプと呼ばれる力を得ていくため、目に見える形で能力の高さを見せつけてくれます。
シャア・アズナブルも天才としか言いようのない人物なのですが、アムロ・レイとの勝負では互角というより、ややアムロ・レイに劣るといった印象となっています。ですが、シャア・アズナブルは政治、戦闘の両面の能力が高い人物で、ジオン軍に所属している将兵の1人なのですが、そんなジオン軍を翻弄する人物として立ち回るようになります。
これは、ジオン軍との間に因縁があり、1人の人間として決着を付けないといけないからです。このような事実をアムロ・レイは知りません。
そのため、シャア・アズナブルは自分の目的を果たすために、政治、戦争に干渉していくようになり、アムロ・レイは、そんなシャア・アズナブルの生き方を否定することもあります。このような人間と人間の絡みがあるので、ファーストガンダムは魅力的と言われているのです。
また、ファーストガンダムはファーストガンダムの中で一段落するのですが、その後は、Ζガンダムという新しい作品にも話が引き継がれていきます。ファーストガンダムというタイトルらしく、ガンダムの礎を築き上げている要素が多いのも、ファーストガンダムの魅力と言えるでしょう。
その他の魅力では、シンプルに戦闘シーンが斬新なので、他のロボットアニメよりも評価されているという一面があります。
有名な兵器ではビット、ファンネルなどが該当します。ビット、ファンネルともにニュータイプ能力により動作するという背景があり、ビーム兵器を駆使して、複数の攻撃を広範囲に対して繰り出せるのですが、このような戦闘シーンが驚くほどに格好良いのです。
実際に、新作のガンダム作品でもビット、もしくはファンネル搭載型の機体が出てきますので、ガンダムと言えば、これらの兵器ありで成立していると判断して良いのでしょう。さらに、ガンダム作品ではコロニー落としのように、大勢の人が犠牲になるシーンも多いです。
毒ガスを散布するシーンもあるのですが、このような残酷とも言えるシーンがあるため、戦争についてあらゆる角度から学べる、そんなロボットアニメとしても良く出来ています。