意外と男前な主人公!ガンダムZのカミーユ・ビダンの魅力を検証

ガンダムZの引き立て役として紹介されることの多い、カミーユ・ビダンについて語っていこうと思います。

ガンダムZは、ファーストガンダム以降の世界が描かれている作品で、地球連邦軍、ジオン軍という構成の争いが終わった後のストーリーです。そのため、ガンダムZに良く出てくる組織名はエゥーゴ、そしてティターンズとなっているのです。

カミーユ・ビダンは、ファーストガンダムの主人公アムロ・レイと同じような境遇で、戦争に参加する気持ちの無い一般人として登場します。ですが、優れたニュータイプ能力を持ち合わせているカミーユ・ビダンは、アムロ・レイの再来として扱われるようになっていくのですが、戦争に参加してしまったことで精神に異常をきたすようになるのです。

このようなストーリー構成となっているため、今でも、ファーストガンダム、ガンダムZを語る人が多くいるのでしょう。正に戦争そのものとも言える展開なのですが、カミーユ・ビダンの場合は、アムロ・レイとは違い激昂しやすいところがあり、そのため、多くの人を惹きつけるキャラクターとなりました。

これだけでも十二分に魅力的なのですが、カミーユ・ビダンは、悲劇の主人公としか言いようのない出来事に巻き込まれてしまうため、戦争の恐ろしさだけでなく、ガンダム世界に没入してしまうような雰囲気を併せ持っています。

例えば、ガンダムZに何度も登場するキャラクターであり女性のほとんどは、ニュータイプ、もしくは強化人間という構成になっています。どちらも戦争において有用とされる人物のため、何度も戦争にかり出されることが多く、カミーユ・ビダンは、このような女性達をかばったり、もしくはかばわれたりするということを繰り返すのです。

ガンダムZはラブコメではありませんが、それでも、心のどこかで恋愛の成就などを考えてしまう、悲劇で終わって欲しくはないという魅力があります。

ですが、このようなカミーユ・ビダンの努力も虚しく、戦争においては敵同士になってしまう強化人間に、フォウ・ムラサメ、ロザミア・バダムなどが出てきます。戦争ということもあり、最初は敵対してしまうことを受け容れるカミーユ・ビダンですが、ニュータイプ能力を通じて相手の心を理解し、強化人間達の戦争から助け出して欲しい、という心を理解できるようになるまで成長してからは、良く説得するシーンも出てくるのです。

このような無力感、そして覚醒といったシーンが入り混じっているのも、ガンダムZならではの魅力と言えるでしょう。

その他の魅力としては、カミーユ・ビダンが自分の名前を気にしているところです。敵軍のパイロットに名前を馬鹿にされた際も激昂し、敵と殴り合いになってしまうこともありました。カミーユ・ビダンは、ニュータイプ能力として高い戦闘能力を有しているのですが、どこまでも1人の人物として動き、また責任を持って動くところが多く見られます。

クワトロ・バジーナといった、上官との殴り合いもありますし、その際に、若さを指摘される場面も出てくるのですが、このような場面でも、大人を前にして説教するなど男らしい、もしくは、信念をもって行動する人という魅力があるのです。