観れば観るほどは味が出る!スルメ作品と名高いガンダムZZの魅力

ガンダムZZの魅力は、スルメのように噛めば噛むほど味が出るを地でいっている、ガンダム作品と言えるでしょう。

具体的な魅力については次のとおりです。まず、ガンダムZZの場合は完全に前半、後半で話の内容が違っています。

前半はパロディを多めにしているだけあって、戦争そのものにそれほど迫力がありません。シャングリラで生活しているジュドー・アーシタなど、ニュータイプ能力に気づいていない子どもたちが、シャングリラを拠点にして、段々と戦争に巻き込まれていくという内容なのです。

パロディを重視したかったのか、この時はヤザン・ゲーブルなど、強面で知られていた凄腕パイロットであっても、ギャグを連発するシーンがありますので、人によってはこのようなシーンに魅力を感じる人もいるでしょう。ですが、前半に関しては低評価というケースが目立ちます。

というのも、少しだけギャグを挟むだけであれば問題ないのですが、ガンダムZとの絡みが少ない、新キャラクターたちが魅力的ではないなど、なにかとガンダムらしい魅力に欠ける作品となっていたからです。

では、なぜ今でもガンダムZZを好きな人がいるのかというと、ガンダムZZという機体の素晴らしさ、ハマーン・カーンなど、アクシズ軍に魅力的な人物が多くいたからでしょう。ハマーン・カーン以外では、猫目のキャラ・スーン、フリーズドライしたバラを胸ポケットに収めているマシュマー・セロ、軍人らしい雰囲気を持つラカン・ダカランなども魅力的です。

最初は、癖のあるメンバーと思ってしまったり、ガンダムZZは前半がパロディのオンパレードだからと見てしまいますが、後半に入ると地球への進行、そして地上でラカン・ダカランなどと戦ったり、戦線が思わしくない状況になってから、アクシズ軍のパイロットらも動揺を隠せないなど、人間ドラマが凝集されている面白さがあるのです。

その他の魅力では、ルー・ルカ、エルピー・プルといった、愛らしくも可愛らしくもある女性パイロット達でしょう。

ルー・ルカは、敵軍であるマシュマー・セロに惚れられてしまい、困惑しているところが愛らしく、そのため、ラブコメのような雰囲気で見れる場面も多いです。エルピー・プルはデザインそのものが、現代でも通用するほど可愛らしいキャラクターで、そのため、ガンダムZZで可愛らしいキャラクターというと、エルピー・プル、もしくはプルツーが挙げられるほどです。

このようにガンダムZZは、機体そのものの魅力、キャラクターそのものの魅力が引き出されているため、前半を抜きにして見た場合は面白い作品と評価できます。

ガンダムZZが佳境に入ると、ハマーン・カーンのような大物とジュドー・アーシタが接触する場面も増えてきます。ジュドー・アーシタは、アムロ・レイ、カミーユ・ビダンと同じく、戦争に参加してしまったパイロットの1人なのですが、それでも、高いニュータイプ能力を持ってハマーン・カーンと敵対するのです。

このように、普通の人のように感じる少年でも、時として大きな力を出すことができる、ファンタジーのような要素もガンダム作品の魅力でしょう。

意外と男前な主人公!ガンダムZのカミーユ・ビダンの魅力を検証

ガンダムZの引き立て役として紹介されることの多い、カミーユ・ビダンについて語っていこうと思います。

ガンダムZは、ファーストガンダム以降の世界が描かれている作品で、地球連邦軍、ジオン軍という構成の争いが終わった後のストーリーです。そのため、ガンダムZに良く出てくる組織名はエゥーゴ、そしてティターンズとなっているのです。

カミーユ・ビダンは、ファーストガンダムの主人公アムロ・レイと同じような境遇で、戦争に参加する気持ちの無い一般人として登場します。ですが、優れたニュータイプ能力を持ち合わせているカミーユ・ビダンは、アムロ・レイの再来として扱われるようになっていくのですが、戦争に参加してしまったことで精神に異常をきたすようになるのです。

このようなストーリー構成となっているため、今でも、ファーストガンダム、ガンダムZを語る人が多くいるのでしょう。正に戦争そのものとも言える展開なのですが、カミーユ・ビダンの場合は、アムロ・レイとは違い激昂しやすいところがあり、そのため、多くの人を惹きつけるキャラクターとなりました。

これだけでも十二分に魅力的なのですが、カミーユ・ビダンは、悲劇の主人公としか言いようのない出来事に巻き込まれてしまうため、戦争の恐ろしさだけでなく、ガンダム世界に没入してしまうような雰囲気を併せ持っています。

例えば、ガンダムZに何度も登場するキャラクターであり女性のほとんどは、ニュータイプ、もしくは強化人間という構成になっています。どちらも戦争において有用とされる人物のため、何度も戦争にかり出されることが多く、カミーユ・ビダンは、このような女性達をかばったり、もしくはかばわれたりするということを繰り返すのです。

ガンダムZはラブコメではありませんが、それでも、心のどこかで恋愛の成就などを考えてしまう、悲劇で終わって欲しくはないという魅力があります。

ですが、このようなカミーユ・ビダンの努力も虚しく、戦争においては敵同士になってしまう強化人間に、フォウ・ムラサメ、ロザミア・バダムなどが出てきます。戦争ということもあり、最初は敵対してしまうことを受け容れるカミーユ・ビダンですが、ニュータイプ能力を通じて相手の心を理解し、強化人間達の戦争から助け出して欲しい、という心を理解できるようになるまで成長してからは、良く説得するシーンも出てくるのです。

このような無力感、そして覚醒といったシーンが入り混じっているのも、ガンダムZならではの魅力と言えるでしょう。

その他の魅力としては、カミーユ・ビダンが自分の名前を気にしているところです。敵軍のパイロットに名前を馬鹿にされた際も激昂し、敵と殴り合いになってしまうこともありました。カミーユ・ビダンは、ニュータイプ能力として高い戦闘能力を有しているのですが、どこまでも1人の人物として動き、また責任を持って動くところが多く見られます。

クワトロ・バジーナといった、上官との殴り合いもありますし、その際に、若さを指摘される場面も出てくるのですが、このような場面でも、大人を前にして説教するなど男らしい、もしくは、信念をもって行動する人という魅力があるのです。

モビルスーツだけではない!ガンダムに登場するモビルアーマーの魅力

ガンダムに登場するモビルアーマー(MA)を案内させていただきます。

ファーストガンダムの中でも、有名なモビルアーマーと言えばビグ・ザムを挙げる人が多いでしょう。ど迫力のサイズ、そして高出力のビーム兵器を搭載しているモビルアーマーなだけでなく、搭乗者がドズル・ザビと、様々な魅力に溢れている機体です。

また、モビルスーツ(MS)、モビルアーマーの大きな違いですが、汎用性の高い機体として開発されているのがモビルスーツ、そして、基地の攻略、防衛に向いている機体がモビルアーマーです。ドズル・ザビが搭乗するビグ・ザムも、防衛のために機能していたのですが、外側からのビーム兵器を遮断するなど、今までのモビルアーマーに無い機能を有していました。

このような機能は、今のガンダム作品では当たり前のように搭載されていますが、ファーストガンダム時では珍しいものだったので、ビグ・ザムとの激戦は今でも記憶に新しいものとなっています。

その他で有名なモビルアーマーの中には、ララァ・スンが搭乗するエルメスというモビルアーマーがあります。こちらはモビルアーマーという割には、作りがゴテゴテとしていませんが、女性がモビルアーマーを操縦している、男勝りの活躍を見せるなど、ただ美しい女性がモビルアーマーに搭乗しているだけではない、そのような印象を見せつけてくれました。

エルメスにはビットという兵器が搭載されているのですが、ララァ・スンは強いニュータイプ能力を有しているため、これによりガンダムに搭乗するアムロ・レイは苦戦を強いられます。さらに、これだけでも対応が大変なのですが、シャア・アズナブルまで対応しないといけない場面、そして、アムロ・レイ、シャア・アズナブルのララァ・スンに対する思いが募っていき、最終的には悲劇としか言いようのない決着となります。

このように、ガンダム作品に登場するモビルアーマーは、強力な兵器と書かれている一方で、戦いの終結間際に登場するなど、モビルスーツとは違った演出が盛り込まれているのです。

さらに、モビルアーマーの中にはザクレロのような、個性的なモビルアーマーも存在します。他のモビルアーマーとは違い、ザクレロは見た目通りの攻撃手段を有しているため、見ていてどこか楽しい気分になれる機体です。

見た目的にもデフォルメがかったデザインとなっており、どことなくシュールさが存在するため、ガンダム作品の中でも、一際記憶に残るそんなモビルアーマーなのです。

補足となりますが、見たままの攻撃手段を有しているとは、巨大なヒートナタ、拡散メガ粒子砲などが該当します。しっかりとモビルアーマーとして活躍する一方、なにをしてくるかがわかる機体のため、見ていてほのぼのとする場面が多いのです。

また、ファーストガンダムに登場するモビルアーマーのほとんどは、ジオン軍で開発されているものです。このような背景もあるため、ファーストガンダムは地球連邦軍、ジオン軍に対して、兵器だけでも見方が変わってくるという特徴があります。

格好良い、強い!ニュータイプ専用のファンネルとはどんなもの?

アムロ・レイが搭乗するν(ニュー)ガンダムにはフィン・ファンネル、そして、ハマーン・カーンが搭乗するキュベレイにはファンネルが搭載されています。

これらのファンネルは、ガンダムの新作でも登場するほどの人気で、主人公たちがファンネルを射出し攻撃するシーンでは、敵勢力を圧倒するシーンが多く出てきます。なぜ、ファンネルはこれほどまでに強いのか、そして格好良いのかを紐解いていくと、なるほどと思わせる性能、デザインがあり、今でも多くの人から評価されている兵器となっているのです。

まず、ファンネルとは漏斗(ろうと)のことです。ファンネルの形状を見るとわかりますが、漏斗状の形となっていて、先端部分からビームが射出される仕組み、そして、サイコミュシステムで動作するという仕組みになっています。高度な科学技術、そしてサイコフレームによって成立している兵器なのですが、素晴らしいところは、ニュータイプ能力によって独立して動作するところでしょう。

ファンネルの説明を確認すると、無線型オールレンジ攻撃を可能とする兵器、という注釈が多く見つかります。

元々、ガンダム世界にはビットという、ファンネルの前身になる兵器も出てくるのですが、有名なビットはララァ・スンが搭乗することになる、エルメスというユニットに搭載されているビットでしょう。ですが、当初のビットは大きく小型化に成功していませんし、アムロ・レイが搭乗するガンダムのビームライフルにより、1つずつ撃墜されるシーンまで出てきます。

つまり、ファンネルの発展途上がビット、ビットとしての性能の完成形がファンネルなのです。νガンダムにはフィン・ファンネルという兵器も出てきますが、こちらは、アムロ・レイがファンネルを改良したもので、フィンとはヒレのことではなく、放熱フィンに似ているという意味で、フィン・ファンネルという名称になっています。

そして、ビット、ファンネルともに高い戦果をあげるという面では、同じような評価をすることができます。

オールレンジ攻撃と言われているだけあって、ファンネルは同じ敵に対しても、周辺からの攻撃を可能としていますし、攻撃時に素早くその場から離脱するといった、独立して応戦するところも格好良いです。また、ビットの上位互換がファンネルでもあるのですが、ファンネルの動作にはビットの動作が用いられています。

そのため、敵のユニットに対して射角を調整したり、エネルギーを調整したりといった機能が、ガンダムの新作が出るに連れて、段々と改良されていく部分となっているところも、ファンネルの魅力かもしれません。

そして、フィン・ファンネルの場合はシールドとしての性能まで有しているのです。逆襲のシャアに登場するνガンダムは、フィン・ファンネルのこのような機能を用いて、敵からの攻撃を遮断するシーンもあるのですが、近年の作品では、シールド・ファンネルと言われる、シールドとして展開できる、そのまま攻撃を行う兵器として射出できるといった、さらなる進化を遂げているファンネルも存在します。

このように、優れた要素を数多く持つ兵器として親しまれているのですが、ファンネルの格好良さは、声優によりファンネルの名前が呼ばれるところも含まれます。ガンダム作品シリーズの中では、アムロ・レイ、シャア・アズナブル、ハマーン・カーンといった、有名なキャラクターたちがファンネルの名を呼び、そして、敵に大打撃を与えるシーンが何度も出てくるのです。

このような魅力さえも詰まっているため、ファンネルは一線を画した人気を誇っていると推察できます。